●満の活動紹介 2014年度


●ママフェスタ報告&満の新しいチャレンジ

◆ママフェスタ2014、無事終了しました!

あいにくの雨で足元の悪い中、そして幼稚園や小学校の行事等と重なる秋のイベントシーズンの中、200組を越えるたくさんの親子さん達に来場いただき、ありがとうございました!

ママフェスタのコンセプトは、「子どもと過ごす時間と私のやりたいこと、どちらも大事にする生き方を応援したい!」という思いが出発点。スタッフは全員現役子育てママなので、家事・育児・仕事の合間をぬってイベントを作り上げていきました。

ステージやショップで参加したママ・パパ達も、イベントそのものを楽しみつつ、自分なりの生き方を体現してくれたようで、「頑張っているママ達とたくさん知り合えてよかった」「子ども達も楽しめ、大人も楽しめてよかった」など、ありがたいコメントをいただきました。

反面、時期の設定や会場レイアウト、運営などでの反省点もありますが、この反省を活かしつつ、子連れだってできること、ママだからこそできることを、同じ地域で子育てする仲間として応援し、子育て親子のつながりを大切にしていけるようなイベントを今後も企画していきたいと思っています。

◆ステージの様子

※写真をクリックすると拡大できます。

◆Mam'sショップの様子

※写真をクリックすると拡大できます。

◆満の新しいチャレンジ、始めています。

私達の団体は、互いに子育てを支えあうコミュニティを地域に広げていくために日々活動しています。

この秋、私たちは「READYFOR?」というクラウドファンディング(インターネットを通じた購入型寄付)にチャレンジしました。高津の100人のママの声から生まれた全く新しい「産前産後支援・同行保育・預かり」サービスである「ママのお助けコンシェルジュ」をこの地域に根付かせ、たくさんの親子を笑顔にしたいと考えたからです。

また、「子育てで大変な時に支えあう仕組み作り」は、私達の住むこの地域だけの問題ではありません。今回のママフェスタで団体として初めてチャリティに取り組み、被災地での地域コミュニティを大切にしている「走れ東北!移動図書館プロジェクト」への寄付を行いました。

子育て支えあいネットワーク満は、親子が地域の大人たち、子どもたちとつながって、豊かな関係を築いていくことを、これからも応援していきます。

 

▼DATA

★ママのお助けコンシェルジュ「お助けサポーター」募集中!

パソコン、スマートフォンからクラウドファンディングサイト「READYFOR?」で申込めます。https://readyfor.jp/projects/mama-con (2014年12月14日まで)

 *はじめに「READYFOR?」サイトでの会員登録(無料)が必要となります。

 

コンシェルジュに関する情報は、ホームページやFacebookにて公開中!

 ホームページ http://mama-con.org/(上記ロゴをクリックしてください。)

 ブログ http://blog.mama-con.org/

 Facebookページ https://www.facebook.com/mamaconkawasaki 

 

★「走れ!東北移動図書館プロジェクト」 についての情報はコチラ

公益財団法人シャンティ国際ボランティア会 http://sva.or.jp/tohoku/

●さっちーと一緒に のびのび親子体操

◆親子のスキンシップを深め、さまざまな運動体験ができる

子育て支えあいネットワーク満では、毎月2回ペースで12才児対象の親子体操クラスを実施しています。運動あそびを通して親子で楽しくスキンシップをはかってもらうこと、そしていろんな風に体を動かすことで運動能力を高めてもらうことが目的です。昨年9月のスタートからこの9月までの開催回数は32回、のべ1000人を超える親子が参加してくれました。大好きな歌に合わせて踊ったりジャンプしたりとみんな一緒に楽しむことにプラスして、ロープやボールなどを使ったチャレンジも。「できた!」とうれしそうな子どもたちを見守る大人たちも、思わず笑顔になります。参加希望も多く、20組を超える予約が入ることも度々です。運動あそびを通してお友だちにも出会える親子体操。ママの運動不足も楽しく解消できるかも。

 

◆より魅力的なクラスをめざして

“さっちー”こと岩野幸代さんは高津区在住、三児のママ。学生時代は日本体育大学で器械体操を専攻、スポーツ障害について専門的に学び、卒業後はスポーツトレーナーとして勤務していました。現在はエゴスキュージャパンの認定トレーナーとしてクラスを持つと同時に体操講師としても活躍中。おひさまのような笑顔とともに、楽しく充実した時間をプロデュースしています。

 

月謝制ではないので、気軽にいつからでも参加できるのも魅力。今秋以降、双子や赤ちゃん連れママのために、付き添い&預かりサービス「ママのお助けコンシェルジュ」を11000円の割引料金で利用できるようになりました。10月からは3か月有効のフリーパスチケットの販売を開始して申込みや支払いの手間を省くなど、利用者親子にとってより参加しやすいクラスになればと試行錯誤を重ねています。

◆インタビュー

講師の岩野幸代さんに、お話を聞きました。

親子体操クラスを始めるにあたって、メンバー間でも多くの議論がありました。早くからお教室やプレ幼稚園に通わせる人が多いという時代にあって、私たちはそれを後押ししたいわけではありません。本当は近所の公園で外遊びしながらいっぱい体を動かすことができればと思うし、近所のお友だちと遊んだり時にはケンカしたりしながら、一緒に育っていけばいいと思うんです。実際私は、幼稚園に入園するまでの時期、育児サークル「のびっこ」で子どもたちとの時間をのんびり過ごしてきました。

 

でも空き地や路地など子どもの遊び場は消え、走り回ったり鬼ごっこしたりする代わりに電子ゲームで遊ぶ子どもが増え、外遊びの光景はめっきり減りました。子どもの運動不足は深刻で、文部科学省の『体力・運動能力調査』によると、子どもの体力・運動能力は昭和60年頃を境に低下し続けているそうです。「運動神経は遺伝する」と思われる方も多いと思いますが、実は運動神経を左右するのは経験です。神経が発達する幼児期にどれだけ体を動かすかによって変わってくるのです。

 

子どもたちのやりたい気持ちを満たすだけの豊かな外遊びができればいいけれど、私たちだけの力で環境を整えることはできません。それなら今、できるだけのことをやりたい。運動能力が飛躍的に発達する幼少期に、年齢に応じた多様な動きや感覚を体験することで運動の幅を広げ、子どもの身体能力を高めたい。とにかくやってみよう。そんな思いでクラスを始めることになりました。

 

幼児期には、親子でスキンシップをはかりながら運動するのがいいと思います。初めはできなくても、ママがやるのを見てチャレンジできる子もいます。大好きな大人と一緒にいる安心感の中で、「できた!」という小さな達成感の積み重ねを大切に、チャレンジする気持ちを育てていきたいと考えています。そしてこの時期は、子ども同士の関わりあいも大事です。クラスでは、ケンカだって見守れるような温かい関係を参加者同士で築いていってもらえるといいなと思います。親も子ものびのびと過ごせる場になれば嬉しいですね。

DATA

さっちーと一緒に のびのび親子体操

開催:毎月2回金曜日

Aコース(1才児対象):9451030 /Bコース(2才児以上対象) 10451145

場所:すくらむ21 4F 多目的室(溝口2-20-1)(変更の場合あり)

参加費:1800円(1家族)/またはフリーパスチケット4000円(3か月間有効・6回参加可)

申:HP申込フォーム又はお電話で申込み

NPO法人子育て支えあいネットワーク満

http://www.man-kawasaki.org/    Tel090-8300-9372 (河村)

今年も開催します!

●Happyママフェスタ

Happyママフェスタ

日時:2014年11月8日(土)10:00~15:00

ママもパパも子どもたちも、みんな遊びに来てくださいね!!

 

※2014年度のママフェスタは終了しました。たくさんの方にご来場いただきありがとうございました。

出店された皆様、ステージに出演された皆様、ありがとうございました。(報告は上記へ記載しています。ロゴをクリックすると上記報告へジャンプします。)

●地域の子育て親子のためのイベント開催

◆出発点は「メンバーがやってみたいこと」

フリマやママフェスタなど、これまでに満が実施したイベントの多くは、メンバーの「これやってみたい!」という気持ちが原動力となっています。

819日(火)に実施した『満‘sマルシェ』も、会場である「ナイス住まいの情報館溝の口」 を訪れたメンバーが、「地域のみんなが集まり交われるこの場所で何かやってみたい!」と思ったことがきっかけでした。

 

◆満‘sマルシェ、報告

太陽がじりじりと照りつける厳しい暑さの中、100名を超す賑わいをみせました。お手製雑貨やスイーツ、マッサージ、アートバルーンなど、バラエティに富んだブースがところせましと並び、みなさん、買い物をしながら出店者との会話を楽しんでいました。夏休みということもあり、体験コーナーは子どもたちの参加も多く、作品作りに熱中する姿もありました。

来てくださった方からは「普段、子連れで自分のためのお買い物にはなかなか行けないのですが、子どもも楽しめるコーナーもあり、おかげで我慢させることなく、私もお気に入りのものを買うことができてよかったです!」という嬉しいコメントをいただきました。また出店者の方からは「赤ちゃん連れがとても多く、びっくりでした。次は赤ちゃん向け小物を増やしてみます」との声も。

次回は、118日(土)の「ママフェスタ」で「満‘sマルシェ」を開催予定。今回来られなかった方や、またあの作家さんの品物を買いたい!という方も、どうぞお楽しみに♪ 

◆インタビュー

大型イベントのメインスタッフである鈴木文江さんに、話を聞いてみました。

◆楽しさを共有することが喜び

昔から「楽しそうだな、やってみたいな」と思ったことを、人に発信し共有するのが好きなんです。自分だけにとどめておくのはもったいなくて。例えば、子連れで出かけたい場所を見つけたとします。我が子とだけで行ってもいいのだけど、知りあいに呼びかけると「ちょうど私も行ってみたかった!」という人が必ずいるんです。そのお出かけをみんなで楽しめるよう想像しつつ準備をするのも、ワクワクします。自分が声をかけたことで、楽しみを共有でき、喜んでもらえることは、私自身の喜びでもあります。そんな根っからの性分が、満でイベント担当をしている理由なのでしょうね。

「満‘Sマルシェ」でも、出店者の何名かは、私が声かけしてお誘いしました。自分が欲しいな、かわいいなと思うものを作っている方と直接お話をし、作り手の思いを引き出し、より多くの方に知ってもらえる場を作る。今回のマルシェは初めての会場で試行錯誤を重ねましたが、来場者と出店者がともに笑顔で会話をしている姿があちこちで見られ、とても嬉しかったです。

 

◆イベントを通じて、子育てを応援したい

私が満に関わるようになったのは高津区の子育て情報紙『あったかつうしん』でした。「自分が知りたいこと、必要としていること、困っていることを共有したい」という思いを、紙面に載せて発信しているのですが、「直接人と出会える場を作ってはどうだろうか」という思いから、チームでイベントを開催するようになりました。

子育ては思い通りにいかないですし、不安や心配も多いですが、それらを分かち合うことで、ぐっと楽になれます。反対に、子育ての楽しさは、人と共有することで何倍もの喜びになると思うんですね。

満は「子育て中も自分を失わずに生きていきたい、子育ての不安を楽しさに変えたい」というママたちが集まっている団体です。子連れだってできること、ママだからこそできることを、同じ地域で子育てする仲間として応援し、子育て親子のつながりを大切にしてけるようなイベントを今後も企画していきたいと思っています。

<今後のイベント予定>

1031日(金)満‘Sハロウィン:ナイス住まいの情報館溝の口10:30

118日(土)ママフェスタ2014:てくのかわさき2階てくのホール10:0015:00

1115日(土)出張☆満‘Sファミリーカフェin 高津区こども子育てフェスタ:高津市民館11階体育室

 

◆子育てしながら自分らしく活躍したい!そんなママ達を応援します!

イベントチームでは、「こんなイベントあったらいいな」とか「保育があると参加しやすい!」など、アイディアや意見を募集中!「自分の得意なことを教えたい」「一緒にイベント作りをしてみたい」人も大歓迎♪まずは、メールでご連絡くださいね。man.kosodate.event@man-kawasaki.org 

●地域子育て支援センター

~こんな支援センターを目指していきたい!~

◆子育ての経験が、受託を決めた

今から15年ほど前のこども文化センターは、乳幼児親子が利用しづらい施設でした。授乳スペースもベビーベッドはなく、親子数組で遊びに行って「部屋の予約が必要」と追い返されることも。その頃川崎市内の子育てグループが集まり、意見交換の中から「かわさき子育てネットワーク(かわっこ)」が誕生。発足したばかりの“満”も活動に加わりました。

「かわっこ」が主体となって2002年、全市のこども文化センターと子育てグループへの調査を行い、「こども文化センターを乳幼児連れ親子の居場所へ」との主旨の提案をまとめ、行政にお声かけしてフォーラムを開催。2005年には要望を提言にまとめて市長にも提出しましたが、反応はありませんでした。でもその後、こども文化センターに乳幼児ルームができたり、地域子育て支援センターができたりと、状況は徐々に改善されていきました。

私たちの提言が実現する方向なら、その担い手になりたい。そんな思いから2009年に、児童館型の地域子育て支援センター「かみさくのべ」の運営団体募集に(当時はかなり背伸びをして)手を挙げました。

 

◆子育て中の母だからこそ、寄り添える

満の運営する支援センターのスタッフは、在宅児の子育て経験があり、地域ニーズに添った感覚を持つ母たち。周辺地域の病院や幼稚園、遊び場など、地域の子育て情報に詳しいスタッフが多くいます。「"うちの子だけ"じゃない、"みんなの子ども"をみんなで育てていく」という視点から、温かで寛容なまなざしを持って子どもたちやママたちを見守ります。

◆インタビュー

「地域子育て支援センターかみさくのべ」受託当初から関わっている加来尚子さんに、話を聞いてみました!

Q.スタッフになったいきさつを教えてください

A.娘が4歳のやんちゃ盛りの頃、高津区内初の地域子育て支援センター(以下、支援センター)がオープンしました。当時参加していた自主保育のみんなと遊びに行き、部屋はもちろん園庭でものびのび安心して遊ばせられる環境は、とても助かりました。

5年前、新設の児童館型の支援センター運営に満として応募する際、スタッフのお誘いを受けました。「娘が小さい頃、近所にこんな場があると良かったな」と思っていたので、関われることなって嬉しかったのを覚えています。

 

Q.運営で苦労したことは?

A.初めの頃は、夏なのに水分補給を忘れるくらい緊張して、終わるとどっと疲れて毎日ヘトヘトに。そこからの5年間は、その日に経験したことや感じたことをスタッフ同士でシェアし、一つ一つ確認しながら手探りで一歩ずつ進んできた感じです。先行の支援センターも参考に、当時のスタッフの特技を活かすかたちでイベントを企画するなど工夫を重ねてきました。

 

Q.「満」の支援センターが大切にしていることは?

A.私たちの支援センターの共通点は、こじんまりとした部屋にスタッフ2名の手厚さ。個性豊かな56人のスタッフが交替で入っていて、それぞれが“ママ目線”を大切にしています。寄り添うことでママの気持ちが少しでも楽になれば、子どもたちも自然に健康に育っていくよね!というシンプルな考えからです。私は子どもたちを見守りながら、みなさんと1回は話せるよう心がけています。

利用者のみなさんはとても協力的で、初来所で表情が硬いママには積極的に話しかけて自然に輪の中に入れてくれます。初めての立っちやあんよの瞬間を、その場にいるみんなで喜びあうことも。こちらもほっこり気持ちが温かくなりますね。お子さんが入園してセンターで普段お会いできなくなっても、近所でばったり会ったり、祝日のの開所日に顔を出してくれたり、2人目出産後に再び遊びに来てくれたりと交流が続くのも、満の支援センターならではだと思います。

 

Q.今後目指すものは何ですか?

A.“みんなの子どもをみんなで育てる”場でありつづけること。そのための努力を重ねていきます。

まずは研修によるスタッフのスキルアップ。研修はスタッフの交流の場にもなり、助け合い相談し合える関係作りに一役買っています。体操など人気のイベントは、こども文化センターとの連携により、より多くの皆さんが参加できるよう工夫したいですね。また、小学生、中・高生などのボランティア受け入れにも力を入れます。今年度は、満が高津区に事業提案して実現した「たかつDEブックスタート」が始まるので、大切に活かそうと思います。

 

Q.ママたちへひとこと

A.年齢・世代・個性は違っても、子どもに対する想いや子育ての大変さを共有できるのが、子育ての良さ。けれども、子どもと毎日一対一で向き合っていると、力みや不安が増してしまいがちです。そんなときは一歩踏み出して、支援センターに来てください。「自分だけじゃない」、「来年はあんな風になるのか」と、先が見通せてホッとできると思いますよ。

※各支援センターについての詳細は、地域子育て支援センターのページをご覧ください。

ホッとくつろぎ、ゆるくつながる親子の居場所

●子育てほっとサロン

すくらむ21で開催している子育てほっとサロンは、予約不要、時間内出入り自由、気軽に参加できる居心地の良さが人気の秘密。このフリースペースの誕生は、赤ちゃんや幼い子どもたちを育てながら人とのつながり・社会とのつながりを求めていた満メンバーたちの、ある思いがきっかけでした。

 

2000年に活動を開始した私たちのグループは当初、子育て情報HPやメーリングリストの運営を行っていました。ちょうど各地で「子育てサロン」が始まった時期。近くで開かれているサロンに行くと、“支援者”の方に赤ちゃんを抱っこしてもらったり話しかけてもらったりと“支援してもらうこと”に感謝しつつも、皆なぜかそぐわなさを感じていました。自分達が主体となって動き、気兼ねなく子どもを遊ばせながら親もホッとくつろげる、そんな場を求めていたのです。

そこで2002年の秋、子連れメンバーが中心となり、すくらむ21の部屋を借りて「子育てほっとサロン」を始めました。子連れのお母さんたちがスタッフをやっているからか、遊びに来たお母さんたちも自然におもちゃを片付けてくれたり、スタッフの子どもをちょっと見てくれたり。あえてミニイベントなどは行わず、親子の“居場所”として運営していました。

翌年からはすくらむ21の事業となり、私たちが全面的に運営を担っていました。2010年度より運営団体が公募制となり、現在は運営する3団体がそれぞれの特色を活かしながら開催していて、私たちも毎月1回のサロン運営に関わっています。

◆インタビュー

メインスタッフである山崎明子さんに、サロンへの思いを聞いてみました。

私たちが担当する第3木曜日のサロンは、子連れボランティアがスタッフをしていることが特徴です。

自分の子を遊ばせつつ、利用者さんに積極的に声をかけたり、受付・準備・片づけなどを手伝ってもらったり…。時にはスタッフがよそのお子さんを抱っこし、自分の子はほかのお母さんに遊んでもらっているという光景も。このような雰囲気の中で子どもたちは、行動範囲を広げ、自分の母親以外の人にあやされたりすることで、社会性を身につけていくのではないでしょうか。

子育てほっとサロンは「“うちの子だけ”じゃない、“みんなの子ども”をみんなで育てていきたい」という私たち団体の理念が、まさに実践されている現場なのです。

私には2人の娘がいますが、とくに長女は幼い頃、人見知りが強く私から離れない子でした。私が人とおしゃべりすることにもやきもちをやいて話を切り上げさせようと泣いていましたし、家の中で私の姿がちょっと見えなくなったというだけで大の字になって泣くので、自分のことは二の次、とことん娘につきあう覚悟をもって生活していました。

とある子育て広場で行われたリトミックに娘と参加した時のこと。ほかの子が楽しそうにリズムにあわせて踊っている一方で、私から離れようとしない娘を見て、「私は何のためにここに来ているんだろう?」と、これまで我慢していたものがあふれ出し悲しくなってきました。そんなとき、参加者の一人が「大丈夫!いいんだよ、気にしなくて。」と声をかけてくれました。そのお母さんとは、さほど親しくはありませんでしたが、落ち込んでいる私に声をかけてくれたということが本当に嬉しかったのを覚えています。

サロンでのスタッフと利用者さんとの関係は、「支援する側、支援される側」にはっきりと分かれるのではなく、同じ『子育て仲間』であると思っています。

たとえ仲の良いママ友達がいなくても、自分や子どものことを気にかけてくれる人がいる。それが上から目線ではなく、同じ子育て仲間としての目線で話してもらえたら、嬉しいですよね。いろいろな子育て経験談が飛びかう中で、自分なりの子育てや生き方のヒントが見つかることもあるかもしれません。

私の役目はといえば、利用者親子も子連れボランティアスタッフも、安心して気持ちよく過ごしてもらえるようサポートすることですね。みなさんとおしゃべりしたり、お子さんと遊んだりできるのを楽しみに、お待ちしています。

DATA

日時:毎月第1,3,4木曜 103013301月のみ、第2,4,5木曜開催)

※各自昼食タイム113012:30、片付けタイム1315

※毎回、季節に合わせたミニ企画あり(定員25名)

場所:すくらむ21 4F多目的室

問:すくらむ21(高津区溝口2-20-1

Tel044-813-0808 

http://www.scrum21.or.jp/

絵本と、絵本を開く楽しさをプレゼント♪

●たかつDEブックスタート

満では平成26年度(2014年度)に高津区との協働事業として「たかつDEブックスタート」を実施しましたが、事業継続できず、現在絵本の配布は行っておりません。ご了承ください。

ブックスタートとは、「絵本を開く楽しいひとときを赤ちゃんと分かち合う」ために、そのきっかけをすべての赤ちゃんのもとへ届けようと、1992年にイギリスで始まった活動のこと。

日本では昨年末の時点で全国866もの市区町村自治体が、神奈川県内でもすでに24の自治体が実施しています。子育て支えあいネットワーク満は、川崎市初の試みとして、区内の子育て関連機関との連携により、平成26年度高津区協働提案事業「たかつDEブックスタート」を7月より開始します。

 

「たかつDEブックスタート」の流れ

①    保健福祉センターから郵送される3か月健診案内状に、絵本引換券が同封されます。※1

②    絵本引換券を持って、高津区内の地域子育て支援センターへ。※2

③    スタッフによる読み聞かせを体験してもらった後、その絵本をプレゼントします。※3

支援センターには0歳児におすすめの絵本やおもちゃもたくさんあります。受け取り後は自由に遊べますよ♪

 

1 H267月~H273月に3か月健診を受診される方が対象です。

(対象の方には、絵本引換券を健診案内状に同封しています。)

2 絵本の受け取りは、地域子育て支援センターの開所時間内にいらしてください。

初めて来所される方は、支援センターの利用登録が必要です。(無料)

3 引換可能期間はH2677日(月)~H27331日(火)です。

◆インタビュー

この事業の立役者、支援センタースタッフでもあり絵本講師でもある北素子さんに、ブックスタートへの思いを聞いてみました。

私は出産後2度、引っ越しを経験しました。1度目は子どもが3か月のとき。慣れない土地での初めての育児に戸惑っていた頃、3か月健診で図書館の方が赤ちゃん絵本を紹介してくださったことがきっかけで、子どもに絵本を読むようになったのです。日中、赤ちゃんと二人きりでどう過ごしていいかわからなかった私にとって、絵本を介してのコミュニケーションはとても楽しいひとときでした。

 

ようやく生活になじんできた頃、子どもが1才4か月のときに、高津区に越してきました。実家はさらに遠くなり、孤立感はつのる一方。勇気を出して地域子育て支援センターに行き、友達を作ろうと思ったものの、なかなか思うようにいきません。スタッフと仲良さそうに話すママ達をうらやましく思いながらも、誰とも会話のないまま寂しく家に帰る日もあり、徒労感すら感じたことも…。そんなときは子どもと絵本をひらき、声に出して読むと、大人と話せないイライラや孤独感が癒され、救われる思いがしたのです。

 

絵本の世界に魅了され、より体系的に学んでみたいと思い、一念発起で絵本講師の資格を取得。現在は地域子育て支援センターのスタッフや、子育てに関わる方のための絵本講座の講師をしています。

こんな自分の子育て経験から、同じような思いを抱いているママ達の役に立ちたくて、ブックスタートを高津区との協働で始めることにしました。

 

「たかつDEブックスタート」の一番の魅力は、地域子育て支援センターで絵本を受け取れるということ。

 

地域子育て支援センターは、子どもを気兼ねなく遊ばせられて、近所に住む親子とも交流できる貴重な場。地域の子育て情報を聞けたり、スタッフに子育てに関する悩みを相談したりできるフリースペースです。とはいうものの、子連れで初めての場所に出かけるのは緊張しますよね。「絵本の受け取り」をきっかけに、気軽な気持ちでぜひ足を運んでみてください!

 

絵本を受け取りに来てもらった親子には、その場で読み聞かせをして、子育ての応援メッセージとともに絵本を手渡します。そうすることで、スタッフと会話が生まれ、遊びに来ているほかの親子とも触れ合えて、「今日は来てよかったな♪」と、心が軽くなってお家に帰ってもらえたら嬉しいです。

大好きな人に抱っこされて絵本を読んでもらうことは、赤ちゃんにとって嬉しい体験であり、大人にとっても心安らぐ時間です。絵本育児はこのような時間を自然に作り出してくれます。ブックスタートをきっかけに、絵本育児で親子のふれあいを楽しんでもらえたらと願っています。

 

久しぶり