■「たかつDEブックスタート」事業報告

 高津区と弊団体が協働で実施しました、平成26年度高津区協働提案事業「たかつDEブックスタート~子どもの心をはぐくみ、セーフティーネットを広げる~」。残念ながら、27年度以降の事業継続はできませんでした。


 26年7月から27年3月までに、3か月健診を受診される方(郵送で案内状の中に絵本引換券が同封されている方)2000人(※)のうち、1065人の方が絵本の引換に来てくださいました。

 

※ひと月200人の健診受診者を想定し、引換期間9か月、合計1800名を対象としていましたが、実際には余裕をもって2000名に郵送しました。

 

 支援センターに行くきっかけになった、絵本を子どもに読むきっかけになった・・と、孤独や不安を抱えがちな育児のスタート期に、親子のコミュニケーションと、地域のコミュニケーションの「きっかけづくり」になったこの事業。

 報告書ができましたので、ぜひごらんください。

  

事業を振り返って
わずか1年の事業ではありましたが、絵本を通じて親子のコミュニケーションを生み「子どもの心をはぐくむ」こと、地域子育て支援センターの活用を促すとともに子育て支援機関がつながって支援の必要な親子への「セーフティーネットを広げる」こと、という二つの事業目的は、達成できたと考えています。実際、利用者アンケートや、事業にご協力いただいた地域子育て支援センターの先生たちの声はもちろん、データとしても、明確な成果が表れています
これらの成果は、複数の機関や市民ボランティアの連携によるものです。子育て支援に携わる多くの人たちの温かな思いがつながることで、親子をサポートするセーフティーネットを築くことができることを実感しています。「赤ちゃんに健やかに育ってほしい」「安心して子育
報告書別添 データ.pdf
PDFファイル 1.0 MB

■たかつDEブックスタート プレゼンテーション使用データ(絵本引換開始月7月~12月まで)

■27年度の事業継続ならず

平成27年2月1日(日)におこなわれた公開プレゼンテーションの審査結果は・・「不選考」でした。

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選考には、各委員の平均点による特典の高さやテーマバランスなどを考慮する。ただし、各委員の平均点が65点に満たない場合は選考しないものとする、という規定があるそうです。結果は、60.86点。
1項目につき8点満点。それぞれの項目の得点を示します。

★目的、課題の明確性、妥当性・・6.60
★地域性、独自性・・・6.00
★解決手法の妥当性・・・5.60
★公共性・・・5.80
★協働性・・・5.80
★計画内容の具体性、実現性・・6.20
★事業効果、展望・・・6.20
★予算の適正性・・5.80
★団体の実施能力・・・6.60
★総合評価・・6.20

<審査員のコメント>
●事業目的のひとつであった支援センターへの来訪件数の増加や同センター事業の運営改善に役立てるといった目標や成果はいかに。
●若い母親たちが安心して周囲の人たちに見守られながら子育てができる環境づくりは今につながる喫緊の課題である。ベストではなくともベターな事業と考える。
●市の事業を補完、補強する提案であり支援センターの利用を促す効果が期待できる。一方絵本を渡す方法でないやり方を検討すれば事業の伸び代が期待できる。
●この事業を通じて支援センターに来た人もいるだろうが、3か月健診で支援センターの紹介をきちんとすることの方が大切である。
●不公平感のある事業は行政が行うべきではない。
●引き換えられた絵本がどのように家庭で活用されているのか、その効果の把握が必ずしも十分ではない。
●引換えの見込み率50パーセントを達成するための根拠が乏しい。よりきめ細やかな努力が求められる。

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プレゼンテーションでの感触は良かったのですが、事業費予算の大半が絵本代で、引換率が高くなればなるほど絵本代がかかってくるわけで、その予算を維持し続けるのは難しいという判断のようにも思われました。

 

しかしながら数値的に見ても、大変効果が大きな事業であったことは間違いありません。支援センターの総利用者数、新規利用者数、0歳児の利用者数ともに前年を上回り、0~6歳の図書館利用者数、絵本貸出数も前年を上回っておりました。初年度の事業ながら、引き換え率も5か月で35%まで上がってきていました。このままなくなってしまうなんて、本当に残念です…。

 

でも、今年度の大きな成果を別のかたちで事業として引き継いでいけるよう、道を探ろうと思います。いろんな場面で協力してくださったみなさま、本当にありがとうございました。

■たかつDEブックスタートとは

ブックスタートとは、「絵本を開く楽しいひとときを赤ちゃんと分かち合う」ために、そのきっかけをすべての赤ちゃんのもとへ届けようと、1992年にイギリスで始まった活動のこと。

 

日本では昨年末の時点で全国866もの市区町村自治体が、神奈川県内でもすでに24の自治体が実施しています。子育て支えあいネットワーク満は、川崎市初の試みとして、区内の子育て関連機関との連携により、度高津区協働提案事業「たかつDEブックスタート」を平成26年7月より開始します。

■ブックスタートの流れ

① 保健福祉センターから郵送される3か月健診案内状に、絵本引換券が同封されます。※1

② 絵本引換券を持って、高津区内の地域子育て支援センターへ。※2

③ スタッフによる読み聞かせを体験してもらった後、その絵本をプレゼントします。※3


支援センターには0歳児におすすめの絵本やおもちゃもたくさんあります。受け取り後は自由に遊べますよ♪

 

※1 H26年7月~H27年3月に3か月健診を受診される方が対象です。
  (対象の方には、絵本引換券を健診案内状に同封しています。)
※2 絵本の受け取りは、地域子育て支援センターの開所時間内にいらしてください。
   初めて来所される方は、支援センターの利用登録が必要です。(無料)
※3 引換可能期間はH26年7月7日(月)~H27年3月31日(火)です。

① 保健福祉センターから郵送される3か月健診案内状に、絵本引換券が同封されます。※1

② 絵本引換券を持って、高津区内の地域子育て支援センターへ。※2

③ スタッフによる読み聞かせを体験してもらった後、その絵本をプレゼントします。※3


支援センターには0歳児におすすめの絵本やおもちゃもたくさんあります。受け取り後は自由に遊べますよ♪

 

※1 H26年7月~H27年3月に3か月健診を受診される方が対象です。
  (対象の方には、絵本引換券を健診案内状に同封しています。)
※2 絵本の受け取りは、地域子育て支援センターの開所時間内にいらしてください。
   初めて来所される方は、支援センターの利用登録が必要です。(無料)
※3 引換可能期間はH26年7月7日(月)~H27年3月31日(火)です。

■インタビュー ~ブックスタートに込めた思い~

絵本講師北素子さん
絵本講師であり、支援センタースタッフでもある北さん。

地域子育て支援センターは、子どもを気兼ねなく遊ばせられて、近所に住む親子とも交流できる貴重な場。地域の子育て情報を聞けたり、スタッフに子育てに関する悩みを相談したりできるフリースペースです。とはいうものの、子連れで初めての場所に出かけるのは緊張しますよね。「絵本の受け取り」をきっかけに、気軽な気持ちでぜひ足を運んでみてください!

 

絵本を受け取りに来てもらった親子には、その場で読み聞かせをして、子育ての応援メッセージとともに絵本を手渡します。そうすることで、スタッフと会話が生まれ、遊びに来ているほかの親子とも触れ合えて、「今日は来てよかったな♪」と、心が軽くなってお家に帰ってもらえたら嬉しいです。

 

大好きな人に抱っこされて絵本を読んでもらうことは、赤ちゃんにとって嬉しい体験であり、大人にとっても心安らぐ時間です。絵本育児はこのような時間を自然に作り出してくれます。ブックスタートをきっかけに、絵本育児で親子のふれあいを楽しんでもらえたらと願っています。