●満の活動紹介 2016年度


うたってあそぼう!親子コンサート

●オマチマンといっしょにあそぼう

■オマチマンって?

子どもたちや幼児教育の世界で大人気だった、みんなのバンド「トラヤ帽子店」のマネージャーとしてメンバーとともに活動。バンド解散後は、旅芸人「福尾野歩」のマネージャー兼バックギタリストとして活動され、2003年1月に独立。

現在はいつだって愛と元気のオマチマンとして、幼稚園、保育園の子どもたちとのコンサート活動を中心に、幼児教育関係者へのセミナーの講師、中高年の方々とのフォークソングライブや、海外での公演など、日本全国そして世界中を飛び回っています。2013年に新加入した「ツマチマン」との、息のぴったり合ったお二人のパフォーマンスは、多くの人を笑顔にしてくれています。

■2月15日(月)てくのホールには、55組の親子が集合!

事前予約(HPの申込フォームや電話)では、70組近いご応募をいただいておりました。

インフルエンザや風邪で体調をくずされた方もいらしたようで、キャンセルもありましたが、当日は3か月~3才6か月までの、乳幼児親子55組が参加してくださいました。パパやおばあちゃまのお姿も。


■オマチマンコンサートを企画した理由とは

わたしたちが運営している地域子育て支援センターの28名のスタッフは、スキル向上のため、さまざまな研修を受けています。

昨年、ふれあい遊びや音楽遊びの研修としてオマチマンを講師にお招きしました。「しっかり覚えて帰ろう!」と、メモを片手に・・・なんて、とんでもない!気が付けばいい大人がきゃっきゃっと戯れながら、歌や遊びを通して、互いに向き合うことの大切さを学びました。

スタッフ研修だけにしておくのはもったいない!というわけで、地域の親子さんにも参加していただけるよう企画しました。

■コンサートに参加してみて

普段なかなか見ることのできない本物の楽器や生演奏にお子さんたちは興味津々。体を揺らしたり手を叩いたり、おもいおもいに楽しんでくれていました。

参加してくださったあるママからは「子どもメインのイベントと思っていましたが、子育て中の親へのメッセージ性の高い内容でしたね。なんだか、癒される時間でした。」というコメントをいただきました。

焦らずゆっくり子育てをしてね、みんなで支えあい育てていこうね・・・そんなオマチマンからのメッセージを、皆さんも感じてくださったでしょうか。

東京藝術大学デザイン科ワークショップ

●「Design for Mothers 母親たちのためのデザイン」

■東京藝術大学デザイン科の授業のパートナーとして参加

2015年11月24日~27日までの4日間、東京藝術大学デザイン科の授業 TUA Short Unit 2015 "Workshop on Design for Social Innovation"が行われました。縁あってNPO子育て支えあいネットワーク満がパートナーとなり、ともに学ぶ機会をいただきました。

■「母親たちの孤立」を社会的課題として取り上げた授業

テーマは「Design for Mothersー母親たちのためのデザイン」。出産の翌日から、生まれて初めての育児を体験する母親たち。都会で生活する母たちの多くは、さまざまな理由で家族や近隣の支援を得られず、また用意された地域サービスに出会う機会を持てないという体験をしています。今回の授業では、そのような「母親たちの孤立」を社会的課題として取り上げ、学生たちはそれをデザイン的に解決するための手法を実践的に学びました。

■4日間で“社会を形づくるデザインの方法”を学ぶ

1日目には、フィンランドのアアルト大学のKari-Hans先生とJuha先生のレクチャーで、“社会を形づくるデザインの方法”を学びます。続いてイベント「ファミリーフェスinはちおうじ:みんなのキャンパス」を子育て仲間と共に主催した田中久乃さんと、子育て支えあいネットワーク満で活動する河村が、それぞれの子育て体験と子育て支援の活動を進めてきた経緯や思いを話しました。

 

それらの内容を踏まえて2日目には、「子育て支援センターしぼくち」「子育て支援センターひがしたかつ」など、実際の子育て支援の現場を見学に訪れ、親子と実際に交流しました。

 

3日目は各グループでのディスカッション。アイデアや提案に対して「Why?」の問が投げかけられ、デザインを展開するための議論を深めていきました。

 

そして最終日の4日目。レクチャーや見学の内容をもとに考案された学生たちのプレゼンテーションがありました。母と子を核に、子育てに関わる多くの人びとや期間が実践する新たな活動。母親だけでなく父親も含めた支援、そして行政や職場による新たな支援制度の提案など、クリエイティブで魅力的な提案がなされました。

ワークショップを企画してくださった須永剛司教授

 子育て支援センターしぼくちでの交流の様子


■今回のワークショップで「得られたこと」

私たちNPO法人子育て支えあいネットワーク満は、母親である自分たちがつながって、大変な子育て期を支えあいながら子育てしやすい環境をつくっていこうと活動しています。今回は母親の目線ではなく、若いデザイン学科の学生たちの目線で織りなす新しい提案と発想に、とても刺激を受けました。

 

支援センターへ見学に来た学生さんは、利用者さんから「こういった場所に遊びに来れない人、人見知りのお母さんもいるはず…」という言葉を聞いて「来れないお母さんたちのことを心配していました。自分も大変なはずなのに。」と話してくれました。「おしゃべりが子育てストレスの発散になるなんて知らなかった。」という学生さんもいました。机の前でデザインするのではなく、実際に自分の目で見て聞いて考えた学生さんたちのデザインアイデアは、彼らの財産になったようです。そして、私たちにも貴重な機会でした。

 

NPO法人子育て支えあいネットワーク満は、今後も機会があれば東京藝術大学デザイン科のパートナーとして、新しい取り組みに積極的に関わっていきたいと考えています。(さかみ)