息子の通う工業高校では、普通科の学校より少し早めの6月に三者面談があった。
担任は専門学科を教える若い女の先生で、私が教室に着いた時には息子と談笑していた。
一番の心配事は、息子がクラスで人間関係を上手く築けているかどうかだったので、いろいろ気になっていたことを聞いてみたが、特にトラブルもなく安心した。先生は息子に「何もクラスメイト全員と仲良くしなくてもいいのよ。でも実習の時は、同じ班の子と協力し合ってほしい。それだけ守ってくれたら。」と言ってくれた。
私はこれまで息子に「友達はきちんと選んだ方がいいし、イヤだと思う子と無理をして付き合わなくていい。」と繰り返し伝えてきた。今、息子にはいつでも一緒にいるような親密な友達はいないが、いろんな場面でいろんな友達から声がかかり、楽しそうに過ごしている。
小学生の頃は親友と呼べるような子がいないことに不安を覚えた時期もあったが、一人でも自分のやりたいことにチャレンジしていく息子の姿に、これで良かったと思う。
(緑 2018.9 vol.88)