「毒親」という言葉を最近よく耳にするようになった。
毒親とは、子どもに対して悪影響をおよぼす親のこと。まさに私の親に当てはまる言葉だ。私も弟たちも幼い頃からずっと、親戚との揉めごとに巻き込まれたり、他人から「貧乏」と言われるような生活を強いられたりと、挙げるときりがないほど嫌な思いをさせられてきた。それでも両親は今も私たちにそんな思いをさせたとは思っていないし、困ったことがあると自分達で判断できず、当たり前のように頼ってくる。実家が遠く離れていることだけが救いだ。
本来、親は子どもに愛情を注ぎ大事に育てなくてはならないと思うが、私には「大事にされて育った」という実感が一つもない。そしてこのことが、私の生き方や子育てに様々な影響を及ぼしているのだ。
未だに「子どもを大事にするってこれでいいのだろうか?」と迷うことばかり。子育てはわからないことだらけである。(緑 2018.8 vol.87)
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