学校の勉強は大事だが、人として生きていくためにはもっと大切なことがあると、自分が小学生の頃から感じてきた。
それは人と円滑にコミュニケーションを取るということだ。多動傾向にあった息子は、相手とのコミュニケーションにおいても自分の興味ある話に突っ走り、幼い頃は相手の話に興味を持つことが難しかった。
そこで息子には、事あるごとに聴くことの大切さを伝えてきたつもりだが、高校1年の終わり頃だったか、いつも一緒にいる友人から「お前って、自分の興味のない話は適当に流すよな。」と指摘されたそうだ。息子が私の思った以上に気にしていたので、「人というのは返事を聞いただけでも、ちゃんと聞いてくれているかどうかくらい分かる。」と私からも伝えた。
あれから約1年。最近はSNS上で知り合ったアニメ好きの人たちと話すことが多いらしく、アニメ以外のあまり興味のない話でも、色々尋ねて教えてもらっているとのこと。経験から、少しずつ思考や行動を変えることができるようになってきたのだ、と嬉しく思った。(緑:2019.12 vol.103)