認可保育園の一時保育について
「週3回程度仕事をしたい」「子どもを預けて健康診断や美容院に行きたい」「いざという時に預かってもらえる先を確保したい」など、一時保育のニーズが高まっています。でも、システムが分かりづらくて利用しづらいという声も。そこで一時保育を実施している認可保育園の利用対象や利用方法についてまとめました。
■そもそも「認可保育園の一時保育」とは?
保護者が週3日以内の就労や就学、病気や冠婚葬祭などのため、お子さんを家庭で保育できない場合に、一時的に、保護者に代わって保育をする制度です。中原区内13園、高津区内は15園の認可保育園で利用できます。
利用するには事前に申請、登録しておく必要があります。認可保育園での一時保育には
①親の就労、就学等のために週2~3回、曜日等を固定して預かってもらえる「非定型保育」と
②週1回程度又は月14日以内を限度に事前予約で不定期に預かってもらえる「緊急・一時保育」、
2つの種類があり、それぞれ申込み方法が異なります。
■一時保育は緊急時に利用できない!
一時保育といえば「緊急時に利用できるサービス」というイメージが強いですが、実際は定期的な就労や親の介護のための「非定型保育」の定員が多く「緊急・一時保育」枠は少ないです。また「緊急・一時保育」を利用する際には事前予約が必要なので、自身の発病や出産時など緊急時に急遽連絡して利用することは困難です。
■利用時間・利用料について
保育時間は月~金曜日の8:30~17:00のところが多いですが、園によって異なります。保育時間の延長や土曜保育を行っている園もあります。詳細は下記のリストをご覧ください。
お子さんの年齢と世帯の所得状況等により、次の金額が必要となります。お支払いは直接、園に行ってください。
給食を希望する場合、実費相当分が必要です。昼食代、おやつ代などについては、各保育所へお問合せください。
〇3歳以上児:日額 1,500円
〇3歳未満児:日額 2,500円
〇1歳未満児:日額 2,900円(利用日時点での満 1 歳未満児)
※利用料金は当該年度4月1日時点の年齢によりますが、1歳未満児料金については、現に利用する日に満1歳未満である場合に適用となります。
※市内在住者に限り、市民税非課税世帯・被保護世帯・ひとり親(児童扶養手当受給)世帯・3子以上の一時保育同時利用時の第3子目以降は、利用料が免除となります(実費相当分除く)。
■登録・申請時期について
利用には年度ごとに登録が必要です。各保育園に申し込みが必要です。
◎週に2~3日の「非定型保育」の利用について
現在利用されている方が、4月以降幼稚園や保育園に移行するケースが多いため、新制度の切り替え時には比較的登録しやすくなります。次年度の利用の空きが最終的に確定するのは、認可保育園利用の一時調整の終わる1月下旬以降になるため、多くの園で1月~2月に次年度登録に向けての説明会が開催されます。
登録時期が限定される園が多く、中には「説明会の参加を逃すと登録自体できない」という園もありますので、次年度就労等のために一時保育の利用を希望する場合は、年明けから動いた方がよいです。
特に定員が少ない園では、ぎりぎりまで説明会や登録会についての情報を開示しないケースも多いようです。「未定」となっている園については、1月に入ってから何度か連絡を入れて、状況を確認するとよいと思います。
◎週1回程度又は月14日以内の「緊急・一時保育」の利用について
次年度に向けての説明会・登録の流れに参加することなく随時登録できる園と、説明会への参加が必須、という園に分かれます。事前に園に問い合わせるとよいと思います。
空きがあれば随時受付可能ですが、満員になった場合は受入れが年度途中で中止されるという園もありますので、利用の可能性がある場合は早めに登録することをおススメします。
「週2~3日の非定型保育」の枠がある程度確定した後、空きを埋めるようなかたちで緊急・一時保育の受け入れを行う園が多いので、希望者が多いと利用できない場合もあります。
■受け入れ年齢について
園によって、対象月齢が設定されています。「週に2~3日の非定型保育」については、4月1日の時点でこの月齢に達している必要がある場合が多いようです。4月1日時点の月齢が対象月齢に満たない場合は、説明会に参加する前に、園に問い合わせるとよいと思います。
■その他
園によって、一時保育専用のお部屋で縦割りで過ごす場合と、各クラスの保育に混じるかたちで同じ学年のお子さんたちと過ごす場合があります。定員も園により異なり、雰囲気もさまざまです。クラス保育に混じるかたちの場合、年度初めの4月は0歳児・1歳児の受け入れができない園もあります。
事前に慣らし保育を実施している園が多いので、期間に余裕をもって慣らし保育を行えると安心ですね。
高津区・中原区&周辺地域の一時保育一覧はこちら
■ココが知りたい!Q&A(2019.12改)
Q: リフレッシュ目的でも利用可能?
A: すべての園で可能ですが、「緊急性の高い方を優先する」「受入れが厳しい時期もある」との回答もありました。
Q: 「非定型保育」の場合は就労証明書が必要?
A: ほとんどの園で必要です。中には「介護・就学・病気療養の場合も証明書が必要」との回答もありました。
Q: 食物アレルギーのある子も利用できる?
A: 「給食の除去対応もしくはお弁当おやつ持参での対応あり」「お弁当等を持参すれば利用できる」「登録できない」など園によって対応が分かれます。
Q: 利用登録までの流れは?
A: 園により違いはありますが、大まかな流れとして「①各園に問合せ→②説明を受けて書類をもらう→③書類提出→④面接」で登録が完了します。近年は、事前の説明会への参加が必須の園や、登録の時期が限られている園が多く、年度途中からの申し込みができない場合もあります。
Q: 慣らし保育はどの園でも実施している?
A: ほとんどの園で実施していますが、「緊急・一時保育の場合なし」という園もあります。
Q: 利用申込みの方法は?
A: 利用登録後、各保育園へ直接申込みます。非定型保育の場合、利用開始時に曜日や週を固定で決める園が多いようです。前月に予定表提出が必要な園もありました。
■利用してみてどうだった? 一時保育利用の体験談
★4月から「非定型保育」を利用、週2日お世話になっています。1歳0か月と月齢が低く、病気の時に頼れる親族等もいないためフルタイム復帰は職場に迷惑がかかると考えて一時保育にしました。保育園では病気ももらいますが、それ以上に素敵なものをお友達や先生方から受け取っています。顔見知りもでき、親子共々感謝しています。(プンコロリン/1歳7か月)
★仕事の形態上、認可保育園への入園が困難だったため、1歳2か月から週3回の「非定型保育」を利用しています。一時保育は1歳から3歳くらいの様々な成長段階のお友達が一緒に生活するので、年上のお友達からは言葉や生活習慣を学び、年下のお友達に対しては年上の自覚や優しさを学び、恵まれた成長の場を与えてもらっています。(Ai/2歳5か月)
★万が一に備えて「緊急・一時保育」の枠で登録しましたが、予約時になかなか電話が繋がらず利用に至りませんでした。緊急で預けなければならない状況もなく利用の機会はありませんでしたが、登録後半年が経過したため、利用するには再登録が必要とのことでした。予約が取れるなら今後のためにも一度利用したいとは思います。(りー/2歳0か月)
★保育園激戦区の川崎市では一時保育の利用も厳しいだろうと思いつつ、ダメ元で申請。ところが今年度から一時保育を開始した園だったためかスムーズに週1回程度預かって頂けることになり、2歳頃から月に2~3回程度利用しています。娘も徐々に園に馴れてきて安心しました。来月も私の健康診断時に利用の予定です。(二十/2歳4か月)