障害に対する差別

 息子が4年生にもなると、私達に対する周囲の反応も変化してくる。

低学年の頃、息子が発達障害に近い特徴を持っていることを伝えた母親達は、「そんなこと言っても大して変わらないよ。」と言っておきながら、子ども同士が同じクラスになるとうちの息子の変わった言動ばかりが自分の子どもから伝わっているのか、二度と先ほどのようなことは言わなくなる。そういう母親の子どもは、うちの息子には近づいてこない。仲良くしてほしいとも思わないが。
さらに最近は学校で、息子と同じクラスの子どもから「言い方や行動が変わっているけど、障害ですか?」と尋ねられた。その子は身近なところに似たような子がいるため、気になって尋ねたらしいのだが、「障害ですか?」なんてストレートに言われてしまうと、思いもよらない質問でつい熱くなって子どもに言い返してしまい、担任の先生に止められた。息子はまだ障害かどうか曖昧な状況なのに、同級生の子どもからあのような質問をされるとは全く予想もしていなかった。こういうことがあるから息子には、周りから何を言われてもそのままでいいとは言えず、「冷たい視線を浴びるような行動はやめてほしい。」と言ってしまう。育てる苦労よりも精神的な苦痛に耐える方が辛い。苦労の先にいいことが待っているかもしれないと無責任なことを言う人がいるが、例えば将来、息子が結婚したいと思っても障害の特徴を持っているなんて相手の親が知った時には、自分の孫に障害者が生まれては困ると言われて断られるだろう。障害に対する差別は一生付きまとう。
息子がこんな風に生まれてくるとわかっていたら、私は産まない選択をしたかもしれない。私が好んでこういう息子を産んだのでもない。でも息子は、私や周囲の人を苦しめるために生まれてきたのではない。私達を冷たい目で見る人には、この思いさえ伝わらない。

(緑:小4男児の母 2012.6.28 vol.21)

 

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