過去の虐待経験との闘い

 前に、私が息子に厳しいしつけを繰り返していた事を書いた。

それをやめようと決めて実行してから3年になるが、たまにカッとなって我を忘れ、怒鳴ってしまったり手を上げてしまったりする事がある。これからもカッとなった時に、自分を抑制できるのか心配になる。
 最近、何でもない時にふと息子に、「大きな声で怒鳴られるのは嫌だ。」というような事を言われた。私は少し驚いたが、自分の気持ちを言葉で伝えてくれる事が嬉しかった。私も自分の両親に「ケンカしないで」とか「怒鳴らないで」と言える状況だったら、少しは私の人生も良くなってたかなぁ・・・なんて思ってしまった。でも、息子に言われても言われなくても、もうあのような事は繰り返してはならない。私の両親が、「若かったから子育ては必死だった。」とよく言っていたが、親になる年齢は関係ないし、必死だから怒鳴って手を上げていいものでもない。怒鳴って叩いて叱っても、子どもは何も学習しない。私自身がそうだった。父親に叱られる度、「何で怒られたかわかるか?」と聞かれたが、いつも心の中で、「お父さんがイライラしてるだけ。」と思っていた。そう言うとまた怒鳴られるので、適当に父が納得するような答えを考えていた。こんな感じでいつも私は父親に抑えつけられていたので、今でも人前で自分の意見を堂々と言えない人間になってしまった。自分の息子まで、私のようには育ってほしくない。
 怒鳴らない、手を上げないと決めて実行に移すのは、難しくはなかった。でも、そんなに人間は簡単に変われるものではない。私は自分の気持ちを抑え、穏やかに保つため無理をしていると思う。心の奥底には、自分が親から受けた数々の体罰の記憶が眠っている。今さら親を恨んでも仕方がないが、恨んでいる部分もある。たまに息子のダメなところや気に入らないところを見てしまうと、抑えているものが爆発してしまう。結局、自分の親と同じことをしてしまっているんだ・・・と後で後悔している私・・・情けない。
 これからも私は過去の記憶と闘いながら子育てをしていかなければならないが、いつまでも過去にばかりとらわれず前を向いて生きていきたい。そして、怒鳴ったり手を上げたりせず、息子とは良い親子関係を築いていけたらいいなと思う。

(緑:小3男児の母 2011.9.22 vol.13)

 

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