心の底から祝えなかった誕生日

 2月末に息子の誕生日を迎えた。今年は今までよりも成長の喜びを感じられた日だった。

それは、息子に関わっている人にも恵まれてきて、私が息子の今持っている能力の範囲で、“できることを頑張ればいい”と思えるようになってきたからだろう。
 息子の発達に疑問を持ち始めたのが生後6か月の頃。1歳の誕生日も私には喜びの日ではなかった。その頃には勝手にあちこち歩き回り、目を離すとどこで何をしでかすかわからない状態。ベビーカーに乗ってくれる時期はまだよかったが、2歳を過ぎて乗らなくなってからはもっと大変。買い物へ行くのも、外遊びも常に目を離せず、私は毎日疲れ果てていた。
 その後も発達のばらつきは年々目立ってきて、まだあれもできない…、これもできない…と、周りの子どもと比べてはいけないと思いながらも比べてしまい、発達の遅れている部分にがっかりしていた。誰にも相談できず、どうしたらいいのかわからず、息子のできないことや失敗を何度も怒鳴ったり叱ったりもした。
息子には悪いが、誕生日は嬉しい日ではなかった。そういえば、保育園の先生がいつも「ありのままでいい。」とおっしゃっていたが、焦りや不安でそんな風に思えなかった。
 やっと今、少しずつその言葉を受け入れられるようになってきた。息子だけでなく、私を支えて下さる人々にも感謝している。さて、来年の誕生日までに息子がどんな成長をしていくのか楽しみだ。

(緑:小2男児の母 2011.3.24 vol.8)

 

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